KNOWLEDGE

PPPoEとは?

IPoEとの違い・遅い理由・フレッツ光の接続方式を解説

PPPoEとは、 インターネットへ接続するための方式の一つです。 フレッツ光などで長く利用されてきました。

一般的なPPPoE接続では、プロバイダから発行された 接続IDとパスワードをルーターなどに設定し、 プロバイダへ接続します。

一方、現在はIPv6 IPoEやIPv4 over IPv6に対応した 接続サービスも広く利用されています。 PPPoEとIPoEではフレッツ網における接続構成が異なるため、 混雑時の通信状況に違いが生じることがあります。

この記事では、PPPoEの仕組み、IPoEとの違い、 「PPPoEは遅い」といわれる理由、IPv4・IPv6との関係、 現在PPPoEを利用する場合の考え方までわかりやすく解説します。

QUICK GUIDE

PPPoEをまず5項目で理解

01 接続方式の一つ Point-to-Point Protocol over Ethernet
02 ID・パスワードで接続 プロバイダの接続情報を設定
03 フレッツ光で長く利用 従来から広く使われてきた方式
04 混雑の影響を受ける場合がある PPPoE接続部分がボトルネックになることも
05 IPoEとは仕組みが異なる どちらもインターネット接続方式

WHAT IS PPPoE?

PPPoEとは?

PPPoEは Point-to-Point Protocol over Ethernet の略で、Ethernet上でPPPを利用するための仕組みです。

フレッツ光などでは、 インターネットへ接続する方式として長く利用されてきました。

PPP Point-to-Point
Protocol
over
Ethernet Ethernet
→
PPPoE 接続方式

家庭やオフィスでPPPoEを利用する場合、 通常はプロバイダから発行された接続ID・パスワードを ルーターやホームゲートウェイへ設定します。

PPPoEは「IPv4」の名称ではありません

PPPoEは接続方式です。 IPv4・IPv6はIPプロトコルなので、 PPPoEとIPv4は同じ分類の言葉ではありません。

HOW PPPoE WORKS

PPPoE接続の仕組み

フレッツ光のPPPoE接続では、 利用者側のルーターなどからPPPoEセッションを確立し、 フレッツ網を通じてプロバイダへ接続します。

DEVICE PC・スマホ
→
ROUTER ルーター
→
ACCESS LINE フレッツ網
→
PPPoE PPPoE接続部分
→
ISP プロバイダ
→
INTERNET Internet

フレッツ光のPPPoE接続では、 PPPoE用の網終端装置などを介して プロバイダ側ネットワークへ接続します。

この接続部分に利用者の通信が集中すると、 混雑による影響を受ける場合があります。

CONNECTION SETTINGS

PPPoE接続に必要な設定

PPPoE接続では、一般的にプロバイダから発行された 接続情報をルーターなどへ設定します。

01
接続ID

プロバイダから発行される PPPoE接続用のユーザーIDです。

02
接続パスワード

接続IDと組み合わせて PPPoE認証に利用します。

03
対応ルーター

ルーターやホームゲートウェイなどに PPPoE接続情報を設定します。

CONGESTION

なぜPPPoEは遅いといわれる?

PPPoEそのものが通信を遅くするわけではありません。

フレッツ光のPPPoE接続では、 プロバイダへ接続するための設備や接続部分に 利用者の通信が集中し、 ボトルネックになる場合があることが理由です。

USER USER USER USER USER
↘ → ↗
PPPoE 接続部分 通信が集中
→
INTERNET Internet

特に利用者が増える時間帯では、 この部分の混雑が通信速度低下の原因の一つになることがあります。

「夜に遅い=必ずPPPoEが原因」ではありません

通信速度は、光回線、プロバイダのネットワーク、 ルーター、LANケーブル、Wi-Fi、利用端末、 接続先サーバーなどさまざまな要因で変化します。 夜間の速度低下だけでPPPoEが原因とは断定できません。

PPPoE vs IPoE

PPPoEとIPoEの違い

PPPoEとIPoEはどちらも接続方式ですが、 フレッツ網ではネットワークへの接続構成が異なります。

比較項目
PPPoE
IPoE
分類
接続方式
接続方式
接続構成
PPPoE方式
IPoE方式
PPPoE用網終端装置
経由する
経由しない
混雑
接続部分が混雑する場合がある
PPPoEの混雑ポイントの影響を受けにくい
接続ID・パスワード
通常必要
通常不要
IPv4通信
利用可能
IPv4 over IPv6などで利用可能
IPv6通信
構成・サービスによる
IPv6接続で利用される

PPPoE

PPPoE接続

利用者 → PPPoE接続部分 → ISP → Internet

PPPoE用の接続設備を介して プロバイダへ接続します。

IPoE

IPoE接続

利用者 → IPoE → 事業者網 → Internet

PPPoE用網終端装置を経由しない 接続構成を利用します。

PPPoE & IP PROTOCOL

PPPoEとIPv4・IPv6の関係

「PPPoE=IPv4」「IPoE=IPv6」と説明されることがありますが、 厳密には同じ分類ではありません。

PROTOCOL IPv4

IPプロトコル

PROTOCOL IPv6

IPプロトコル

CONNECTION PPPoE

接続方式

CONNECTION IPoE

接続方式

IP PROTOCOL IPv4 / IPv6

通信で利用するIPの規格

≠
CONNECTION METHOD PPPoE / IPoE

ネットワークへの接続方式

実際のサービスでは、 どのIPプロトコルと接続方式を組み合わせて利用するかが決まります。

IPv4 over IPv6

IPv4 over IPv6との違い

IPv4 over IPv6は、 IPv4通信をIPv6ネットワークを利用して届ける技術です。

PPPoEが「接続方式」であるのに対して、 IPv4 over IPv6はIPv4通信をIPv6ネットワークで扱うための技術です。

PPPoE IPv4通信
利用者 → PPPoE → IPv4 Internet
VS
IPv4 over IPv6 IPv6ネットワークを利用
利用者 → IPv6 Network → IPv4 Internet

v6プラスなどのサービスでは、 IPv6 IPoEとIPv4 over IPv6を組み合わせることで、 IPv6だけでなくIPv4通信も利用できます。

MERIT

PPPoEのメリット

IPoEが普及した現在でも、 PPPoEには用途や環境によって利用しやすい点があります。

01 対応機器が多い

長く利用されてきた方式のため、 多くのルーターがPPPoE接続に対応しています。

02 接続先を明示的に設定できる

接続ID・パスワードを設定し、 利用するPPPoE接続先を指定できます。

03 既存環境を継続しやすい

すでにPPPoEで構築されたネットワークでは、 既存構成をそのまま利用できる場合があります。

04 サービスによって固定IPも利用可能

固定IPv4を提供するPPPoEサービスもあり、 用途に応じたサービスを選択できます。

固定IPやポート開放はPPPoEだけの機能ではありません

IPoE・IPv4 over IPv6を利用するサービスでも、 固定IPv4やポート利用に対応するものがあります。 必要な機能を基準にサービス仕様を確認することが重要です。

CAUTION

PPPoEの注意点

01
混雑の影響を受ける場合がある

PPPoE接続部分に通信が集中すると、 通信速度が低下する場合があります。

02
接続設定が必要

通常はプロバイダから発行された 接続ID・パスワードをルーターなどへ設定します。

03
回線速度=実効速度ではない

光回線の最大通信速度が高速でも、 PPPoE接続部分や宅内環境などの影響で 実効速度は変化します。

04
IPoEへの変更だけで必ず改善するわけではない

速度低下の原因がWi-Fiや端末などにある場合、 接続方式を変更しても改善しないことがあります。

CONNECTION CHECK

PPPoEを利用しているか確認する方法

現在PPPoEで接続しているかは、 ルーターの管理画面などから確認できます。

01 ルーターの管理画面

「PPPoE」「接続先設定」 「ユーザー名」などの項目を確認します。

02 接続IDの設定

プロバイダの接続ID・パスワードが 設定されているか確認します。

03 契約サービス

契約しているプロバイダの 接続方式・サービス仕様を確認します。

IPv6が使えているだけでは判定できません

IPv6通信が利用できることと、 IPv4通信がPPPoEかIPv4 over IPv6かは別の問題です。 IPv4・IPv6それぞれの接続状況を確認しましょう。

PPPoE → IPoE

PPPoEからIPoEへ変更するとどうなる?

PPPoE接続部分の混雑が通信速度低下の原因になっている場合、 IPv6 IPoE・IPv4 over IPv6対応サービスへ変更することで、 混雑の影響を受けにくくなる可能性があります。

BEFORE PPPoE
利用者 → PPPoE → Internet

PPPoE接続部分の 混雑影響を受ける場合がある

→
AFTER IPv6 IPoE + IPv4 over IPv6
利用者 → IPoE → Internet

PPPoEの混雑ポイントの 影響を受けにくい

ただし、IPoEへ変更すれば必ず通信速度が上がるわけではありません。 宅内LANやWi-Fi、ルーター、端末、接続先などが ボトルネックになっている場合は別途改善が必要です。

FAQ

PPPoEのよくある質問

PPPoEとは簡単にいうと何ですか?

インターネットへ接続する方式の一つです。 フレッツ光では長く利用されており、 一般的に接続IDとパスワードをルーターなどへ設定して接続します。

PPPoEとIPoEの違いは何ですか?

どちらも接続方式ですが、 フレッツ網におけるネットワークへの接続構成が異なります。 IPoEはPPPoE用網終端装置を経由しないため、 PPPoEの混雑ポイントの影響を受けにくいという特徴があります。

PPPoEは必ず遅いのですか?

必ず遅いわけではありません。 PPPoE接続部分が混雑している場合に 速度低下の影響を受けることがあります。 実際の速度は回線・プロバイダ・宅内環境など 複数の要因によって変わります。

PPPoEはIPv4専用ですか?

PPPoEは接続方式、IPv4・IPv6はIPプロトコルです。 そのため「PPPoE=IPv4」と同義ではありません。 実際に利用できる通信方式は契約サービスや構成によって異なります。

IPoEにするとPPPoEは不要ですか?

利用するサービスや用途によります。 IPv6 IPoEとIPv4 over IPv6で必要な通信を利用できる場合は、 通常のインターネット通信でPPPoEを使わない構成も可能です。

固定IPを使うにはPPPoEが必要ですか?

必ずしも必要ではありません。 IPv4 over IPv6を利用するサービスでも 固定IPv4を提供している場合があります。 シグナルのv6プラスでは固定IP1・8・16に対応しています。

PPPoEからIPoEへ変更すると速くなりますか?

PPPoE接続部分の混雑が速度低下の原因であれば、 改善する可能性があります。 ただし、Wi-Fiやルーター、端末、接続先など 別の場所が原因の場合は改善しないこともあります。

SUMMARY

PPPoEはフレッツ光で長く利用されてきた接続方式

PPPoEは、インターネットへ接続するための方式の一つです。 現在も利用されていますが、 フレッツ光ではIPv6 IPoEやIPv4 over IPv6という 選択肢もあります。

  • PPPoEはインターネットへの接続方式
  • 一般的に接続ID・パスワードを設定して利用する
  • PPPoEとIPv4は同じ意味ではない
  • PPPoE接続部分が混雑すると速度低下の原因になる場合がある
  • IPoEはPPPoEとは異なる接続方式
  • IPoEはPPPoEの混雑ポイントの影響を受けにくい
  • IPv4 over IPv6を利用すればIPoE環境からIPv4通信も可能
  • 固定IPを利用するためにPPPoEが必須とは限らない

接続方式を選ぶときは、 単純に「PPPoEかIPoEか」だけでなく、 IPv4 over IPv6、固定IP、ポート利用、 対応ルーターなども含めて確認することが重要です。